【株式会社エムティーアイ様①】システムリプレイスの背景

「ルナルナ」や「music.jp」などをコンテンツ配信事業としての多くの有料会員数を誇る株式会社エムティーアイ様の業績管理システムの製品選定までの背景をご紹介いたします。

Pocket

事業採算性を強化し、他の会社よりも経営管理を一歩先へ

株式会社エムティーアイ(東証第一部上場:9438)様は「ルナルナ」や「music.jp」などを扱う、

コンテンツ配信事業としての多くの有料会員数を誇る企業です。

 

「世の中を、一歩先へ」というビジョンを掲げ、時代の一歩先を読み、そこに求められるサービスを生み出すことで人々の生活を便利にするための変革を起こし、より良い未来社会の実現への貢献を推進しております。

 

M&Aなどの企業統合による業務、システムの整備を急ピッチで行いつつ将来予測のための業績管理基盤として“Adaptive Planning”(Adaptive Insights社の予実管理クラウドサービス)を採用し、2018年4月より既存の経営管理システムからAdaptive Planning(以下、Adaptive)へのリプレイスプロジェクトを開始しました。

 

今回は全2回のうち第1弾となる、業績管理システムの製品選定までの事例を公開します。

当社の概要と強みについて

【お客様インタビュー/株式会社エムティーアイ様①】

株式会社エムティーアイ

経営企画本部 経営企画部 スペシャリスト

田中 大 様

 

当社は「ルナルナ」や「music.jp」など、多くの有料会員を持つ企業です。なぜそれまでの規模に拡大できたかというと、コンテンツを生む企画・開発力それを普及するマーケティング力だと考えております。

 

分かりやすい例を紹介しますと、弊社でいうヘルスケア事業部ではルナルナという女性の健康情報サービスがあり、そこで培った健康管理のリサーチ力やコンテンツ企画のノウハウを生かし、カラダのデータ管理アプリや電子母子手帳アプリといったあらゆるライフステージのユーザーをターゲットにしたサービスを企画・開発し、またそれを世の中に普及するマーケティング力により新たな会員を獲得しております。

 

世の中の一歩先を意識したビジネスへの取り組みを常に意識し、それを実現する手段としてのコンテンツ企画力とマーケティング力に、より注力してまいりました。

システムリプレイスの経緯

弊社は2008年に当時グローバルでもシェアが高いと評価があった海外製の経営管理システムを導入いたしました。非常に多くの機能を要していたこともあり、導入当初の要望も多く盛り込むことができました。

 

ですが、弊社のビジネス状況でいうとブラウザコンテンツの躍進やスマートフォンの登場によりモバイルコンテンツ市場が大きく変わり、我々のビジネス領域も多角化が加速している中、業績管理システムに“柔軟性”がより求められるようになりました。

 

抱えていた業務課題

その際、導入初期担当者と導入ベンダーの「作りこみ」により、以下のような負の事象が発生しておりました。

 

<抱えていた業務課題> 

 

【課題1】

オンプレミスのシステム仕様により、各組織が予算や見通し値を入力後、積み上げ処理(※)を行わなければならず、将来数値把握に時間がかかってしまう。また、その処理時間自体遅い。

(※たとえば3組織ある場合、3組織が積み上げ処理を行わないと合計値が反映されない)

 

【課題2】

当時の要望を過剰にシステムに反映した結果、システムメンテナンス工数が肥大化するだけでなく、新しい担当者へのスイッチコストが増加し、属人化されていた。

 

【課題3】

年々進化するMicrosoft製品に対し、経営管理システムのバージョンアップが追い付かず、事業部などに古いバージョンの運用を強いてしまい、事業部の他のシステム運用に負の影響を与えてしまっていた。

 

Adaptive 採用の決め手

抱えていた業務課題の3点に対し、主に以下4つの観点で製品選定を行いました。

 

<システムリプレイスの4つの観点> 

 

【1】すべて標準機能での構築を実施し、作りこみによるシステムのパフォーマンス劣化を防止できる

【2】設定の改修を都度ベンダーに任せるのではなく、メンテナンスを内製化する

【3】最新OS、MS-Office製品との同期を行うシステムアップデートが実施されている

【4】担当者が目で見て、どう操作するのかが分かりやすく引継ぎロスが発生しづらい

 

4つの観点がなぜ重要かというと、繰り返しになりますが特に当社のようなモバイルコンテンツを主軸としたビジネスだと、市場の動きがとても速く、我々システムの運営者視点だけでなく、事業部のリーダー、マネージャーも毎月のようにこれまでとは違ったマネジメントや意思決定が求められる状況にあります。

 

そんな中、業績管理システムが我々のビジネス実施に対応できる柔軟性や高度さが無いと今後の質の高いビジネスの促進についていけなくなるリスクがあると考えました。

プロジェクト終了後の経営企画部のビジョンについて

システムリプレイスプロジェクトについてはこれから始まりますが、プロジェクト実施後に安定運用を行った先には、弊社の管理会計が他の会社よりも一歩先になっているようにしたいと考えております。

現在当社が取り組んでいる事業採算性の強化施策に加え、他社やグローバル事例を取り組み、より事業部の意思決定の早期化につなげること。

 

また、細部の情報から大局観へつなげるのが管理会計だと個人的に思っているので、自分達が所属している部署も事業部に負けないぐらい攻めていられたら、と思います。

 

次回記事:「リプレイスプロジェクトの進行」

 

 

Pocket