正式発表前のフライング
多くの企業が中期経営計画を策定しています。
3年後を予測する。当てもの、推測ではなく、3年後経営状況をどのようにもっていきたいかという経営者の目標設定と言い換えることができるかもしれません。
ですから、事業計画をたてる財務諸表に大きな影響を与える、売上、原価、多額の費用、投資、採用計画に基づく人件費等の前提条件を戦略的に、かつ論理的に整合性をもたせて検討しておく必要があります。
そんな中、大変、お世話になった英国本社から赴任されている経営幹部の帰任費用をご本人も知らないのに、計画、予算に参入しておくことがあったり、数年後に子会社を閉鎖するという計画を、当の子会社に勤務する社長をはじめ誰も知らない段階で計画に入れていました。
私はその後転職をして、他社に勤めていたのですが、その子会社の経理課長から電話があり、会社の閉鎖の計画があって、キャリアの相談にのってほしいとのこと。その相談はきちんとできる範囲で対応したのですが、その子会社の社長もお世話になった恩人です。きっと大変だろうと電話をしてみると、「なんで君がそんな話を知っているんだ!」とすごい剣幕で怒られてしまいました。まだ、正式な発表ではなかったようで、私のフライング。
計画に入れてからは数年経ち、なおかつ転職後なので、てっきり正式発表かと勘違いして、気遣って電話をしたのが裏目に出てしまったことがありました。
CFO、それに近いポジションで仕事をすると、機密事項や、公式発表前の案件を検討、企画し、将来予測を適切にやろうとすると、マネジメントの意思決定をサポートすることも多いです。当たり前のことですが、最新の注意の上に、さらなる慎重さをもって臨んでちょうどいい塩梅かと思います。