米国企業と日本企業の資金管理の違い②

Pocket

米国企業の資金管理部門はコーポレートファイナンスの考えで行動する

コーポレートファイナンスの考え方からすると、現預金だけでは、想定している企業価値を向上させるだけの利回りを得ることが難しいため、その中でも無駄をなくし徹底的に管理するのが、アメリカの主要企業のTreasury(資金管理)部門の役目なのです。

 

ある時日本企業と設立した合弁会社において、利益配当を日本円で支払う際に、同様のケースがあり、合弁会社の担当の方から相談を受けアドバイスを差し上げたのですが、某大手銀行の外国送金担当者がその意味を理解できずに、「そんなことは出来ない、外為法に違反する」と言ってきたことがありました。

 

それでも、その銀行の本部の外為責任者に確認してくださいと、繰り返し伝えてもらったところ、「申し訳ありませんでした、ご指定の方法で手続きさせていただきます」との回答がありました。それは、大手銀行の関西の最大支店で、外為の取り扱いも行内でトップクラスの支店でした。

資金管理において、日米の企業の考え方は、ここまで違っていることをお伝えできればと思います。

 

Pocket