引きこもりからの解放

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日本人はアピールするのが苦手だといわれる。これは、謙譲の美徳とされる、日本人の誇れる特徴かもしれない。

日本企業が提供する製品やサービスの品質は、やはり世界一と誇れるものがある。ここまで、国際化された事業環境に置かれている日本企業において、最も国際化されていない部門は、経理財務部門ではないかと思う。

 

上場企業等が発行する有価証券報告書。3年分くらい並べてみると、実は各年の数字に置き換えてはいるが、毎年同じ事を書いている企業がとても多い。

それは、CFOを含む経理財務部門が自社の事業を深く理解をしていないか、情報発信することを極度に怖がっているかの、どちらか、もしくはその両方ではないか。

アメリカ型の資本主義を無批判に礼讃する気はないが、米国企業のCFOは価値向上にコミットし、自らの言葉で業績や事業展開を語ることをしている。

多くの日本のCFOは、『間違い』を過度に怖れて、『違い』を訴求することから逃げているのかもしれない。

確かに、財務開示の局面で間違うことはまずい。この手続きの部分は、地力をつけなければならない。しかし、自社を取り巻くリスクを適切に把握し管理して、事業を語ることを止める必要はない。

多くの経理財務部門のキャリアアップを目指している方とお会いしていて、何か誰かが定義した『正解』を探しながら、正しいことを言おうとしているようだ。

なんか、萎縮しているように感じる。

このような課題認識をもち、勇気をもって自身のキャリアアップを図ろうとしている方々を、本気で応援していきたい。

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