予算管理のPDCAにおける「C」の再確認

飛行機のフライトプランと事業計画
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先日、旅客機のパイロットの経験がある方とお話をする機会がありました。

 

私が、「飛行機のフライトプランって、企業の事業計画に通じるものがあると思っているんですが、どう思われますか?」

 

元パイロットの方「本当に、その通りですね!」と同意してもらって、我が意を得たりとちょっと嬉しかった記憶があります。

 

多くの企業が事業計画や予算編成をする際に、現時点から未来を予測する形で考えるんだと思います。

 

「こうなって欲しいなあ」といった、希望的観測も含めて。

 

一方、飛行機のフライトプランは、飛んだ飛行機は、絶対に安全に着陸させなければいけない。

頑張ったんですが、無事着陸できませんでしたという言い訳は通用しない。

 

「安全に着陸できればいいなあ!」という考えのパイロットが操縦する飛行機には、絶対に乗りたくないですよね。

 

フライトプランを作る際には、下記のようなことをする必要があるかと思います。

 

  • 出発地から目的地までの航路上の気象状況等の情報収集
  • 距離、飛行高度を考慮した、必要な燃料の必要搭載量の算定
  • それらから算出された、分刻みの通過点ごとのスケジュール

 

もっとたくさんの項目が、もっと精緻に求められるでしょう。

それも、超リアリティのある、整合性をもった計画であるべきでしょう。

 

このレベルの精緻さ、具体性があるから、実際にフライトにおいて、その計画と実際の状況を比較し、近未来を予測しながら、安全で最適な操縦が可能になるのでしょう。

 

では、企業における事業計画策定、予算編成において、「予算編成方針」や、Assumptionと英語でいう計画策定の前提条件を具体化、明確化していなくても良いのでしょうか?

 

そして、予実分析という作業を、予算と実績という数値の単純比較に留まらず、計画の達成というゴール到達をより確実にするべく求められるアクションを明確にするという、本来の予算管理の目的を達成することが出来ずに終わってしまっているのではないでしょうか?

 

離陸した飛行機が、安全に確実に目的地に着陸するように、予算編成においても、計画の中身を数値の羅列だけでに済ませることなく、言葉で説明できる、具体的で社内の各組織、社員のみなさんが「何を目的に、何をすべきか」を指し示すことができると、前月実績とか、前年実績という変更をかけることができない、過去情報に対して、評論家のようにコメントをすることからステップアップできるようになると考えています。

 

迷ったときに立ち戻れる羅針盤のような役割を果たせる、「シナリオ」をベースにした予算編成をし、予実分析の際にも、そのシナリオの実現性に対して、微調整を繰り返すような経営管理手法を、デルタウィンでは提唱しております。

 

このBlogでは、シナリオベースの、言葉で語れて、組織全体で改善のアクションを取れるようになるような、情報発信をさせていただきます。